カナダポスト労働組合ストライキ、トロントで再開、バンクーバーは終了

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長引くカナダポスト労働組合(CUPW)によるストライキはとうとう4週目に突入した。13日には朝からオンタリオ州トロントで再開、同州スカボローの配達センターでもストライキが始まった。

ノバスコッシア州ハリファックスなどの都市では12日から始まり、入れ替わりに、ユーコン準州ホワイトホースやブリティッシュ・コロンビア州各地で実施されていたストライキは同日に終了した。

9日夜から始まっていたブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーのリッチモンド市にあるパシフィック配達センターでのストライキは13日の朝に終了。通常業務に戻ったとカナダポストウェブサイトで発表した。

トロントとバンクーバーはカナダポストの郵便物、小包の中心的集配センターで、ここの機能が停止するとカナダ全体の配達サービスが大幅に遅れることになる。

ストライキは10月22日から全国各地で24時間の交代制で実施されているため、集配が完全に止まることはないが配達などに大きな遅れが出る。

連邦自由党政権ジャスティン・トルドー首相は8日、ストライキを話し合いで終結できない場合は政府として何らかの措置を取ると言及。ただ具体的な対応については触れなかった。

保守党政権時代には2011年に職場復帰の動議を国会で可決し、カナダポストの2週間に及ぶ施設封鎖を解除している。

そろそろクリスマスショッピングシーズンに突入する。オンラインショッピングが人気のカナダでは小包の配達量が激増しているという。

交渉ではCUPWがこうした激増する小包の配達やそれに伴う労働環境の悪化に対応するための福利厚生などの充実を訴えている。

 

 

カナダポスト、CUPW、交渉を継続も両者の隔たりは依然大きく

 

カナダポストとCUPWは話し合いを続けているとは発表しているものの、両者の主張の隔たりは依然として大きく交渉がまとまる気配はない。

仲介役を入れ交渉を続けていたが、仲介者の期限が週末に切れた。

カナダポストは組合側の意見を最大限受け入れていると主張している。組合側は、カナダポストが聞く耳を持たないと一歩も引かない構えを見せている。

CUPWは交渉が解決するまでストライキを続けるとしている。ストライキの最新情報は、カナダポストウェブサイトで随時更新されている。ツイッターでも知らせている。

今後もしばらくは国民に不便が強いられそうだ。

 

カナダポスト・ストライキ情報はこちら。ツイッターは @canadapostcorp

 

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