カナダポスト労働組合ストライキ解除は27日以降に

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すでに6週目に入ったカナダポスト労働組合(CUPW)のストライキは、週末にようやく動きを見せ始めた。

連邦自由党政権は、22日に職場復帰の動議を提出。24日に上院に送られた。しかし動議が憲法が保障する「自由と平等の憲章」に違反する可能性があるとして、慎重に審議しなければならないとの理由から上院での審議に時間がかかることが24日分かった。

22日には週明けの26日にもストライキ解除の可能性と伝えられたが、これで早くとも27日以降となる。

 

カナダポスト労働組合、野党NDPは憲法違反と反論

 

自由党政権が職場復帰の動議でストライキを終結させるのはカナダの「権利と自由の憲章」に違反するとCUPWは反論している。政府の決定に対して、提訴も辞さない構えを見せている。ただ提訴した場合でも、時間がかかるため今回の動議を止められる可能性は低い。

野党新民主党(NDP)も動議でストライキを終わらせるのは間違っていると自由党政権を批判。カナダポスト従業員は他の公共職員に比べて負傷する確率が高くなっている。これまで主流だった書簡から小包が増加したことが原因で、カナダポストはそうした現状を考慮すべきと主張した。そしてカナダポストが交渉の場に就き、双方が話し合いによって解決しなければならないとNDPジャグミード・シング党首がこの日の記者会見で語った。

 

カナダポスト、配達の遅れは見当がつかない

 

カナダポストは19日、ストライキによる配達の遅れがどれくらいになるのか見当もつかないと発表した。

配達の遅れは、今後数週間は続くとみられ、クリスマスシーズンを越え2019年1月までかかるだろうと予測している。

交代制のストライキのため実施中も集配は行われているが、トロントやバンクーバーにある集配のハブセンターでの度重なるストライキ実施で、すでに未配達の郵便物が山積みになっているという。

CBCはカナダポストの話として、全国で未配達の郵便物はすでに大型トラック500台分を越えていると伝えている。

カナダポストは、これに今週末からのブラックフライデー・サイバーマンデーで未配達郵便物はさらに増加すると予測している。

最も遅れが生じると予測されている地域はオンタリオ州南部と南西部。グレータートロントエリア、ハミルトン・キッチナー・ロンドンエリア、バリー・サドベリーエリアで、ポスタルコードが、L、M、N、Pで始まる地域から配送される郵便物と、ポスタルコードがLとMから始まるトロント地域への配達が大きく遅れると予測している。

カナダポストはすでに、アメリカ、日本を含む、海外192カ国にカナダへの郵便物の郵送を一時停止するよう要請している。

 

ストライキの最新情報はカナダポストHPの ストライキ最新情報へ

カナダポストツイッター @canadapostcorp

 

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