労働組合がカナダポストの休戦提案を拒否、ストライキ続行

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カナダポスト労働組合(CUPW)のストライキが続く中、カナダポスト側が1月31日までストライキを一時中断するよう申し入れていたことが分かった。

これからクリスマス商戦に向けて繁盛期に入るカナダの小売店にとって、郵便物の配達停止はビジネスに大きく響く。国民にとっても注文した商品が届かなかったり、家族や友人への贈り物が配達されなかったりと、楽しいはずのクリスマスシーズンが台無しになる。

ここはひとまずクリスマス商戦時期は、ストライキも、施設封鎖もせず、通常に戻しその間に話し合いを進めようとの提案だったようだ。

また内容には1月31日までに交渉が合意に至らない場合は、拘束力のある調停を提案。ボーナスとして組員全員に最高で1人1000ドルを支給することも含まれていた。提案の受け入れは今日の午後5時(東部標準時間)としていた。

しかし、組合側は期限切れを待たずに申し入れ拒否を発表。拘束力のある調停は受け入れられない、カナダポスト側が交渉に応じれば合意に至る可能性は高いと反論している。その後、カナダポスト側は拘束力のある調停の部分を提案内容から削除した。

今週も引き続きストライキは実施されている。この日は、ブリティッシュ・コロンビア州ケローナ、アルバータ州エドモントンで引き続き実施されているほか、オンタリオ州キッチナー、同トロント・配送センターでも開始された。

 

 

カナダ政府は話し合いによる解決を模索

 

カナダ政府は、ジャスティン・トルドー首相が長引くストライキについて懸念を示しているものの、積極的な解決策の提示はこれまでのところ発表されていない。

この日、パトリシア・ハイデュ雇用・労働力開発・労働大臣は、双方の話し合いによる解決を期待すると語り、職場復帰の緊急動議の提出については言及しなかった。数日中に対応策を発表すると述べるにとどまっている。

 

 

カナダ国内のクリスマス商戦に打撃

 

11月23日のブラックフライデー、26日のサイバーマンデーから、カナダでは本格的なクリスマス商戦に突入する。

オンラインショッピングが1年も最も活気づくこの時期のカナダポストのストライキは、小売店を直撃する。

国内の多くの小売店がカナダポストを利用しているためで、アメリカを含め国外からカナダに入ってくる荷物にも影響が出る。

カナダポストはすでに、海外192カ国に対してカナダへの郵送を一時停止するよう要請している。

カナダポストと労働組合の隔たりは大きく、政府の介入がない限り、ストライキの解除は当分期待できそうにない。今後は連邦政府の対応が注目される。

 

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カナダポストツイッター  @canadapostcorp

 

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