トルドー首相、運輸大臣にグレイハウンド撤退問題の検討を指示

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ジャスティン・トルドー首相は17日、今月9日にグレイハウンド・カナダがカナダ西部での運行廃止を発表したことを受け、マーク・ガノー運輸相に対応を協議するよう指示したことを会見で発表した。

ノバスコッシア州を訪問中だったトルドー首相は記者団の質問に答え、「州政府、コミュニティ、グレイハウンド社とともに解決策を話し合うように運輸大臣に指示した」と語った。

中長距離バス路線を運行するグレイハウンド・カナダが今年10月31日で撤退すると発表した路線は、マニトバ州、サスカチュワン州、アルバータ州の全路線と、バンクーバー・シアトル路線を除くブリティッシュ・コロンビア(BC)州全路線。

これらの路線の多くは都市部と遠隔地を結ぶため、遠隔地で生活する人々、特に低所得者を直撃すると指摘されている。その中でも先住民族への影響が大きいと専門家は警鐘を鳴らしている。

特にBC州のハイウェイ16、別名「涙のハイウェイ」沿いの移動手段が奪われることは、第2の先住民族女性連続殺人を起こしかねないとして、先住民族からも早急な対応を求める声が上がっている。

カナダ自由党政権は、現在先住民族との和解政策「リコンシリエイション」の最中で、先住民族コミュニティへの対策としても、早急な対応が求められている。

 

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