BC州殺人事件の容疑者2人を探してマニトバで人海戦術展開

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カナダ連邦警察RCPMはマニトバ州で26日に記者会見を行い、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で3人を殺害した可能性が高いとされている容疑者2人が、まだマニトバ州に潜伏している可能性が高いとして情報提供を呼びかけた。

殺人容疑で全国指名手配されているのは、BC州ポート・アルバーニ出身のカム・マックリード容疑者(19)、ブライヤー・シュメゲルスキー容疑者(18)。ユーコン準州に仕事を探しに行くとBC州バンクーバー島のポート・アルバーニを出て行方が分からなくなり、当初は10代青年が行方不明になったとしてBC州RCMPが情報提供を求めていた。

しかし23日に一転、殺人の容疑者として指名手配された。

19日に遺体で見つかった当時身元不明の男性で24日に身元が判明したブリティッシュ・コロンビア大学で教べんを取っていた生物学者レオナルド・ダイクさん(64)を殺害した第2級殺人罪と、銃殺されたとみられる15日に遺体で見つかったBC州を旅行中だったオーストラリア人男性ルーカス・フォウラーさん(23)、アメリカ女性チャイナ・ディーズさん(24)の2人を殺害した可能性があるとして指名手配された。

2人はBC州北部からアルバータ州を抜け、サスカチュワン州北部で最後に目撃されてから行方が分からなくなっている。しかし住民からの情報で現在はマニトバ州北部ギラム辺りに潜伏しているとみられ、警察が捜索活動を続けている。

ただ事情を知らなかった住民が2人の逃走を助けてギラムを出ている可能性もあると指摘。2人が指名手配されたのは23日。それまでは行方不明情報だったこともあり、事情を知らずに逃亡を助けた可能性があるとしても罪には問われない、もし2人と接触した可能性があるなら名乗り出て情報提供してほしいと語った。

もしそれらしき人物を見かけたら接触せずに警察に届けるよう呼びかけた。また、似たような人物の写真をSNSなどで拡散しないよう、情報は必ず警察に届けるよう注意を促した。

人海戦術を展開、ドローンやカナダ軍機も導入

RCMPは潜伏していると思われる地域で一軒一軒訪ねて回る捜索を展開している。2人が潜伏しているとされるギラム辺りの地域は、マニトバ州北部ハドソン湾の南側に近い地域でネルソン川流域になる。

ギラムから北に約70キロメートル離れたところプロビンシャルロード290沿いで、2人が逃亡に使用したとみられる自動車Rav4が焼かれて発見されている。

RCMPはかなりの警察官を動員して2人を捜索、ヘリコプター、K9ユニット、交渉人も現地入りし、連邦政府ラルフ・グッデイル公安相の許可を得てカナダ軍機も手配している。

この日RCMPは、2人が最後に目撃されたと思われる映像を公開。7月21日にサスカチュワン州メドウレイクにある店の店内を歩いている姿をビデオカメラが捉えられていた。

この後、ギラムに来たと推測されている。