東南アジア系へのヘイトクライムが増加

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カナダ統計局は、ヘイトクライムに関する2016年の調査結果を発表した。

統計によると全国で発生したヘイトクライムは1409件で前年より3パーセント増加。このうち、人種や民族に対する差別が666件、宗教や同性愛者を対象としたものは743件だった。

差別対象としては、イスラム教徒やカトリック教徒を対象とした件数が減少する一方で、東南アジア人やアラブ人を対象とする件数が増加している。

また性的少数派を対象としたヘイトクライムは全体の13パーセントを占め、そのうち暴力行為に及んだものは71パーセントで最も多い割合となっている。

 

BC州で急増

前年比で増加率が高かったブリティッシュ・コロンビア州では、前年より47件、29パーセント増加し211件だった。

そのうち、性的少数派への差別が30パーセントを占め、東南アジア人へは27パーセント。BC州でも東南アジア人に対するヘイトクライムが急増したことが分かった。

BC州より増加率が高かったのはケベック州のみだった。

ヘイトクラム件数は警察に届けられた事件を参考に算出されている。ヘイトクライム被害者の3分の2は警察に届けていないとの統計も別の調査機関の調査で報告されている。