ケベック州保健省がフィギュアスケート世界選手権中止を検討

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世界を席巻している新型コロナウイルスの影響による世界各地でスポーツイベントが中止に追い込まれる中、カナダでも世界大会の開催を再検討する動きが出ている。

3月16日から22日までケベック州モントリオールで開催が予定されている世界フィギュアスケート選手権2020について、ケベック州政府保健省が開催について再検討していることを明らかにした。

カナダ放送局CBCオンライン版が9日伝えた。

電子版によると、今月7日に国際アイスホッケー連盟(IIHF)が3月31日から4月10日まで日程で開催を予定していたアイスホッケー女子世界選手権を新型コロナウイルスの感染拡大への配慮から中止すると発表。IIHFによるとノバスコシア州政府保健省がイベントの中止をアドバイスしたという。

これを受けて、ケベック州政府がフィギュアスケートの世界最大イベントの一つの開催について再検討すると伝えている。

報道によるとケベック州政府保健省は、各イベントの状況に応じて検討しなければならないが、(フィギュアスケート大会の開催については)早急に決断しなければいけないと認識しているとダニエル・マッカン保健相が語っていると伝えている。

ノバスコシア州ではこれまでに新型コロナウイルスへの感染者は発表されていない。ケベック州ではモントリオールとその近郊で4人の感染が確認されている。すべてについて感染源が特定されている。いずれも症状は軽く感染者は自己隔離で自宅待機となっていると発表されている。

スケートカナダは、「予定通り開催する方向で準備を進めている」と3月9日に声明を発表した。選手たちも大会に向け準備をしているという。同日には3月18日の開会式に参加するフィギュアスケーターたちを発表したばかり。

カナダでは現在のところ、スポーツの国際大会やレギュラーシーズンの試合が中止になったり、無観客試合になったりということは起こっていない。アイスホッケー女子が初めてのケース。

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーでは3月7日、8日の両日に渡り、7人制ラグビーの国際大会カナダセブンズが開催された。観客動員は2日間で約9万人となった。チームカナダが3位となる健闘で大いに盛り上がった。

同州プリンスジョージで3月14日から開催されるカーリング女子の世界選手権も中止の発表されていない。予定通り開催される。

BC州では今日カナダで初めての新型コロナウイルスが原因による死亡者が報告された。感染者これまで32人。今日の記者会見でもスポーツイベントや国際会議などの中止要請は出されなかった。自主的判断としている。

ただ状況が刻々と変化しているため、あらゆることは流動的として状況に応じて対応するとBC州保健省は語った。

ケベック州保健省の判断がいつになるかは明らかにされていない。