BC州でコミュニティ感染拡大の恐れ、新たに6人の新型肺炎感染

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ブリティッシュ・コロンビア州保健省は7日午前中に記者会見を開き、新たに6人の感染が確認されたと発表した。

そのうち2人はイランから帰国した男性とその家族、2人は現在アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ沖を航行しているクルーズ船グランドプリンセスの2月のツアーに参加して帰国していると報告した。

4人はフレーザー保健区域内。

新型コロナウイルスのコミュニティ感染が最悪の事態に

他の2人はノースバンクーバー市にあるリンバレーケアセンターの入所者だと明らかにした。

BC衛生管理局長ボニー・ヘンリ―博士はケアセンターが緊急体制に入ったと報告、出入りが制限される。ケアセンターでの感染源は5日に感染が確認された50代女性で、このケアセンターで働いていたという。

この女性は他の施設でも勤務しており、現在調査していると明らかにした。

ヘンリー博士は記者会見中、最も警戒していたことが起こり、感情が込み上げて声を詰まらせる場面も。この日は特に強調して州民には、風邪などの症状がある場合は仕事や学校を休むこと、自宅から出ないで完治することを徹底してほしいと語った。

風邪やインフルエンザなどの症状がある場合は、まずは電話をして指示をあおること。いきなり医療機関などを訪問しないよう注意した。

BC州での電話番号は、811。

体調がすぐれない時は人ごみを避ける、クルーズ船ツアーは回避

コミュニティでの感染拡大が懸念される中、体調がすぐれない人は集会やイベントなどの人混みを避けるよう要請した。

またBC州政府はこの日の記者会見で、クルーズ船ツアーへの参加を回避するようアドバイスした。

エイドリアン・ディクス保健相は、「アドバイスするとすれば(クルーズ船には)参加しない方がいい」と語った。

クルーズ船での感染は横浜沖で停泊していたダイヤモンドプリンセスでの感染拡大で注目されたが、現在はサンフランシスコ沖を航行中のグランドプリンセスでの感染者が確認されている。しかも同船で2月のツアーに参加したカナダ人の感染が帰国後に増えていることから、BC州政府が特別にアドバイスした。

オンタリオ、ケベック、アルバータと次々とクルーズ船参加者の感染が明らかに

7日はオンタリオ州でも2人、アルバータ州で新たに1人の感染が確認された。両州ともグランドプリンセスの2月のツアーに参加している感染者が含まれている。

8日にはケベック州でもクルーズ船に参加していた感染者が確認された。

アルバータ州では新たに2人の感染が確認された。一人はやはりクルーズ船ツアーに参加して2月21日に帰国したエドモントン在住60代男性。もう1人はカルガリー在住の30代女性で、最近ウクライナ、トルコ、オランダを旅行した人と接触があると報告した。これでアルバータ州でも4人となった。

カナダ全体では、BC州27、オンタリオ州28、ケベック州4、アルバータ州4の63人。これまでのところ入院患者もBC州での例があるのみで少なく、死者もでていない。