Green Party leader, Elizabeth May, at GLOBE on March, 2016; Photo by ©the Pacific Post
グリーン党エリザベス・メイ党首。バンクーバーで開催された環境会議GLOBEで。2016年3月。Photo by ©the Pacific Post

連邦グリーン党エリザベス・メイ党首が4日、党首を辞任すると発表した。この日記者会見したメイ党首は、今日限りで党首を辞任し後進に道を譲ると語った。

このタイミングでの辞任についてメイ党首は、「党が最高の時だから」と語った。選挙では「初めて100万票を集めた」と述べ、「世界を見渡してみても、小選挙区制を導入している国でグリーン党がこれだけの票を集めた国はないと思う」と胸を張った。

新党首は来年10月に投票で決定する。メイ党首によると、実力のある人たちが党首への立候補を予定しているという。ただ誰が立候補するかについての詳細は自分からは控えると語った。

総選挙で議席を伸ばすも期待外れに

先月21日に実施された総選挙では、議席を3に増やした。若者の環境問題への関心から選挙戦後半には支持率を飛躍的に伸ばした。「結党以来の最大のチャンス」をつかんで、大幅な議席数増加を視野に第3党への躍進も期待されたが、結局選挙前よりも1議席を増やすに留まった。

それでも確実にグリーン党への追い風が吹いていると語る。

総選挙前は、ブリティッシュ・コロンビア州サーニッチのメイ党首と、今年1月の補欠選挙当選した同州ナナイモ-レディスミスのポール・マンリー議員のみだった。

しかし今回はニューブランスウィック州フレデリクトンでジェニカ・アトウィン議員が当選した。東海岸州でグリーン党から連邦議員の選出は初めてとなる。

州議会では、プリンスエドワード島州で政権を取る勢いを見せ、オンタリオ州では初めてグリーン党から1人当選した。続々と議員を増やしている。

そうした地方での勢いも今回の選挙で感じていたという。

メイ党首は「気候変動はもう危機的状況にきている。私たちの役割は大きい」と語り、これからもグリーン党が政治から気候変動問題に取り組んでいくと語った。

アトウィン議員は党首選には立候補せず

今回初当選したニューブランスウィック州フレデリクトンのジェニカ・アトウィン議員は記者会見の席で党首選に立候補する予定はないと語った。BC州ナナイモ-レディスミスのポール・マンリー議員は特に言及しなかった。

アトウィン議員はフランス語がまだ不自由なことが理由とみられている。党首は英仏両語ができなくてはならない。そのため厳しい党首選びを強いられることが予想されている。

メイ党首が今日付けで党首を辞任することから、新党首が決まるまでは元ジャーナリストのジョ-アン・ロバーツ氏が暫定党首を務めることも発表された。

メイ党首は議員として残り、党を支えていくとしている。