オンタリオ州政権がビクトリア市の撤去したカナダ初代首相銅像に関心

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ブリティッシュ・コロンビア(BC)州ビクトリア市役所にあったカナダ初代首相ジョン・マクドナルド首相の銅像を11日に撤去した件で、14日になってオンタリオ州進歩保守党(PC)政権シルビア・ジョーンズ旅行相から、撤去した初代首相像を引き受けたいという申し出があったことが明らかになった。

この日のオンタリオ議会でジョーンズ大臣は、ビクトリア市の銅像撤去の決定を非難、オンタリオ州が喜んで引き受けると語った。

しかしビクトリア市リサ・ヘルプス市長は、銅像は市に寄贈されたものであり、ビクトリア市で大切に保管すると語り、オンタリオ州の申し出を断ったことを明らかにした。

ちなみにオンタリオ州議会の前にはすでにマクドナルド初代首相の銅像が設置されている。

 

ビクトリアで実施された賛否両論のカナダ初代首相銅像撤去決定

 

カナダ初代首相の銅像撤去は、ビクトリア市やBC州だけではなく、全国的な議論を呼んだ。

ビクトリア市は撤去の理由を、初代首相がカナダ先住民族に対するレジデンシャル・スクール制度を実質的に設計した人物で、現在カナダ自由党政権が進める先住民族との「和解」政策に逆行すると説明している。

しかしマクドナルド初代首相は、カナダ建国の父として尊敬されている人物でもあり、撤去はそうしたカナダ建国に貢献した実績を侮辱することであり、銅像を撤去したからといって同首相の負の遺産まで消せるわけではないと、反対する声も多く上がっている。

ビクトリア市リサ・ヘルプス市長は、今回の決定は先住民族の人々と1年間の話し合いを重ねたうえでの市議会の決定であり、撤去することで賛否両論巻き起こることは覚悟していると語っている。

 

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