ブリティッシュ・コロンビア州統一選挙で注目されているバンクーバー市長戦。NPA(Non-Partisan Association)からは起業家のケン・シム氏を擁立することが分かった。
市議会多数派奪回を目指すNPA
バンクーバー市議会には大きく二つの党派がある。一つは現在多数派を占める中道左派ビジョン・バンクーバー(Vision Vancouver)、もうひとつがNPA。
今回NPAはケン・シム氏で市長戦を戦うことを決定した。
NPA候補として立候補していたのは、シム氏以外に、NPA所属バンクーバー市公園庁(Vancouver Park Board)委員ジョン・クーパー氏と市議会監視役のグレン・チャーナン氏。
結果は起業家で政治家経験のないシム氏が過半数票を獲得。次いでクーパー氏、チャーナン氏だった。
今回の結果に、シム氏自身ですら「予想していなかったからびっくりしている」と驚きを隠せなかった。それでも市長に当選したならば、まずはバンクーバーの住宅価格高騰による生活環境の悪化を是正する政策に着手したいと抱負を語った。
混沌とするバンクーバー市長戦
バンクーバー市長戦は今年に入り、グレゴール・ロバートソン市長(ビジョン・バンクーバー)が立候補しないことを突然表明した。昨年までは立候補する意欲を見せていただけに驚きを持って受け取られた。
そして著名な市長の不出馬表明から、次の市長は誰なのか市長戦は混戦模様となっている。
バンクーバー市は約60万人と規模は小さいが、市長はカナダ第3の都市メトロ・バンクーバーを代表する役割を持つ。西側都市を代表するだけに、それだけの度量がある人物が望まれる。
バンクーバーの顔をなるのは?
現時点で、市長選への立候補を表明しているのは、無所属での立候補としてサイモンフレーザー大学(SFU)センター・フォ・ダイアログのショーナ・シルベスター氏と連邦議会NDP議員ケネディ・ステュワート氏が意欲を見せている。
現政権ビジョン・バンクーバーからの立候補には、先住民族スクワミッシュ首長のイアン・キャンベル氏が名乗りを挙げている。
BC州統一選挙は10月20日に実施される。