カーシェアリングCar2Goがカルガリーから撤退

130
Car2Go electric Vancouver, BC; Photo by ©the Pacific Post
バンクーバーで走っていたCar2Goの電気自動車。Photo by ©the Pacific Post

カーシェアリング大手Car2Goが9月27日、北米の5都市からの撤退を発表した。その中にアルバータ州カルガリーも含まれていることが分かった。

Car2Goはドイツ大手自動車メーカーのダイムラー社が手掛ける世界最大のカーシェアリング会社で、カナダ・アメリカでは10都市で展開している。

しかし、カーシェアリング業界が直面するライドシェア(Ride-hailing)の出現などによる競争激化や行政の協力が得られないことなどを理由に、カルガリーをはじめ、アメリカのテキサス州オースティン、コロラド州デンバー、オレゴン州ポートランドで今年10月31日に、イリノイ州シカゴからは12月31日に撤退することを今回発表した。

カルガリーでは、突然の撤退に驚きと戸惑いの声が上がっている。カルガリーでは2012年夏にサービスが開始、現在利用者は143,118人で、600台が配置されている。

カルガリーからの撤退について同社は、同市からの必要な支援が得られなかったことも理由に挙げている。これについてカルガリー市は、話し合いを持っている最中で撤退を引き留めるために必要な対応をする用意があると語っている。

カナダでは2018年に市の駐車規則を理由にトロント市から撤退している。

それでもカナダでは、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーとケベック州モントリオールでの事業は継続すると発表。バンクーバーではカーシェアリングの路上駐車場を事実上無料で利用できるなどの対策が発表されている。

アメリカでは、ワシントンD.C.、ニューヨーク州ニューヨーク、ワシントン州シアトルでも事業が継続される。

Car2Goはこれまでのレンタカーと異なり、完全会員制でアプリで近くの乗用車を予約して利用する。利用料にガソリン代や保険料が含まれ、規定の駐車場に返却する必要がなく駐車できる路上であればどこでも乗降可能なのが特長。都市部で展開され、自家用車を持たない若者を中心に人気がある。