カルガリー市議会が2026年五輪招致継続を可決

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冬季オリンピック・パラリンピックの2026年大会招致を目指しているアルバータ州カルガリー市は11日、同市議会で招致継続を賛成多数で可決した。

同日午後11時を過ぎてようやく実施された採決は賛成12、反対3。これで今年11月13日にカルガリー市で2026年冬季オリンピック・パラリンピック開催の是非を問う住民投票まで招致活動を継続することを決定した。

採決の前には、招致委員会が開催費用や競技会場計画などを報告。市議は詳細を委員会に質問したとみられている。

 

2026招致委員会はカルガリー五輪開催費用を52億3000万ドルと試算

 

同日の採決前には、カルガリーオリンピック招致委員会(BidCo)通称カルガリー2026が、開催に必要な予算を発表し、市議会に説明した。

カルガリー2026によると、開催費用は52億3000万ドル。約30億ドルがカナダの負担で、カルガリー市、アルバータ州、カナダ連邦政府が負担する。残りはチケット販売やスポンサー料、国際オリンピック委員会(IOC)から賄うとしている。

カルガリー2026が提出した80ページにもおよぶ報告書では、オリンピック開催はカルガリー市以外にも、同州近隣都市のキャンモア、そして、隣州ブリティッシュ・コロンビア州ウィスラー市でもスキージャンプなどの競技を開催するとしている。

ウィスラーでは、2010年2月に開催されたバンクーバー冬季オリンピックでスキー競技が行われた。

招致委員会にとって11月の住民投票が次のハードルとなる。市議会は住民の支持が得られない場合は撤退もあり得るとしている。

 

 

 

2026五輪開催地決定は2019年9月11日

 

2026年冬季五輪招致の締め切りは2019年1月11日。9月11日に開催地が決定される。

現在のところ、イタリアのコルティナダンペッツォ・ミラノ・トリノ(2006年冬季五輪開催都市)が3都市共同開催で招致を進めている。今年8月にはイタリアオリンピック委員会が承知することを賛成多数で決定した。

招致に前向きだった日本・札幌(1972年同開催)は撤退を示唆している。スウェーデン・ストックホルム(1912年同開催)、トルコ・エルズルムの行方にも注目されている。

カルガリーに決まれた1988年開催以来2度目、冬季五輪では2010年バンクーバー五輪・パラリンピックに次いで3度目となる。