2026カルガリー五輪開催費用は約52億ドル、3都市開催を提案

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カルガリーオリンピック招致委員会(BidCo)通称カルガリー2026は11日、開催に必要な予算と計画を発表した。

 

カルガリー2026開催費用は52億3000万ドル、カーリング会場やサドルドーム改修費用は含まれず

 

招致委員会は、開催費用を52億3000万ドルと試算していると報告した。カナダの負担は約30億ドル。カルガリー市、アルバータ州、カナダ連邦政府で負担する。残りはチケット販売やスポンサー料、国際オリンピック委員会(IOC)から賄うとしている。

予算は、1988年にカルガリーで開催された冬季五輪で使用された施設のアップグレードのほか、フィギュアスケート、スピードスケートショートトラックの会場、2つ目のアイスホッケー会場の新設が含まれている。

今回の計画報告書には選手村の建設も含まれている。大会終了後は、賃貸住宅として還元するとしている。

ただこの試算には疑問の声も上がっている。8年後の開催にもかかわらず、インフレ率が考慮されていないこと、セキュリティ費を6億1000万ドルと低く見積もっていること、カーリング会場が含まれていないことなど、これから予算が膨らむ可能性が大きいことが指摘されている。

カーリング会場については、招致委員会CEOマリー・モラン氏は、既存の会場の使用を模索中で、州内のそうした会場を持つ都市と交渉中と語っている。その中にはエドモントン市も含まれていることを明かした。

アイスホッケーのメイン会場となる現在NHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)カルガリー・フレームズのホームリンクとなっているサドルドームについては五輪に向けて改修しないと報告している。

2010年2月にBC州バンクーバーとウィスラーで開催されたバンクーバー五輪での費用は約77億ドル。セキュリティ費は約9億ドル。今から8年前に開催された五輪費用と比較しても今回の試算はかなり低い。

モラン氏は予算オーバーになることはないと自信を見せているが、その結果は招致に成功したあとに明らかになる。

まずは11月に計画されている住民投票が国内のハードルとなる。

 

2026カルガリー五輪開催都市候補はBC州ウィスラーも含めて3都市

 

この日発表された80ページにもおよぶ報告書では、オリンピック開催はカルガリー市以外にも、同州近隣都市のキャンモア、そして、隣州ブリティッシュ・コロンビア州ウィスラー市でもスキージャンプなどの競技を開催するとしている。

ウィスラーでは、2010年2月に開催されたバンクーバー冬季オリンピックでスキージャンプとクロスカントリースキー競技が行われた。

さらにカーリング会場次第ではアルバータ州の州都エドモントン開催もあり得るという。

3都市ではなく4都市開催の可能性も出てきた。もし4都市開催となれば、距離的にかなり離れているため、移動などをどうするのかといった問題も出てきそうだ。

 

カルガリー市オリンピック・パラリンピック招致サイト: 
http://www.calgary.ca/CSPS/Recreation/Pages/Calgary-2026-Olympic-bid/Olympics-Bid-2026.aspx