試合を決めるフィールドゴール成功のホイッスルが試合終了の合図だった。試合終了間際、いや、試合終了と同時の大逆転でBCライオンズが勝利した。
今季ライオンズはここまで3試合で1勝2敗。BCプレースでの開幕戦で勝利して以来勝ち星がない。
第2週に試合がなかったため、CFL第5週で今季4試合目のライオンズ。この日1カ月ぶりにBCプレースに帰ってきた。迎える相手は前週に続いてウィニペグ・ブルーバマーズ。開幕戦から遠ざかっていた2勝目をなんとかホームで勝ち取りたかった。
その執念が実った大逆転劇だった。
7月14日（BCプレース：19,541）
BCライオンズ 20‐17 ウィニペグ・ブルーバマーズ
QBルーレイ復活戦で白星飾る
QBルーレイが帰ってきた。昨季9月にヒザを負傷し、離脱。そのまま引退も囁かれていた。
しかし今季もすでに第5週を迎えたこの日、不死鳥のように復活した。試合前の登場場面で名前がアナウンスされると、ファンは万雷の拍手でルーレイを迎えた。
開幕戦で勝利した後、ライオンズはここまでアウェイで2連戦。第3週エドモントンでのエスキモーズ戦に22-41と大敗。第4週ウィニペグでのブルーバマーズ戦でも19-41と大敗した。
たとえシーズン序盤でも3連敗は避けたい。連敗脱出に向けベテランQBの手腕に期待が掛かった一戦で、その期待に見事に応えた。
試合は劇的に終盤で大きく動く
第1クオーター。タッチダウンを奪われた後、すぐにタッチダウンのチャンスをつかんだライオンズ。しかし第1クオーター13分QBルーレイの放ったタッチダウンへの大きな一投はエンドラインを越えてインターセプトされた。
前半の攻撃らしい攻撃はこれ一回と前半終了間際。最後の最後、サードダウンでルーレイの放ったパスをSBバーンハムがキャッチ。タッチダウンかと思われたが、バマーズディフェンダーに弾かれタッチダウンとは認められなかった。前半を0‐17で終えた。
後半に入り、第3クオーター12分。徐々に徐々にヤードを詰め、残り1ヤードからQBファジャードが押し込んでタッチダウン。この日ようやくの初得点だった。
しかし試合が終盤に思わぬ展開を見せる。
第4クオーター序盤、Kロングの46ヤードのフィールドゴールが決まり、10‐17に詰め寄った。これが反撃の狼煙となった。
そして試合時間残り2分。QBルーレイからRBジョンソンへのパスが成功しタッチダウン。これで同点に追いついた。
さらにチャンスが回ってくる。残り時間はすでに2分を切っていた。しかもウィニペグの攻撃。しかし、残り1分49秒でライオンズCBオレンジがインターセプト。ライオンズの攻撃に切り替わった。
そして残り34秒。タッチダウンまで2ヤードに詰め寄ると、11秒を残してフィールドゴール。これをKロングが確実に決め、逆転を決めると同時に試合終了の合図がBCプレースに鳴り響いた。
ライオンズは劇的な逆転勝利を収めて、2勝2敗に戻した。
