ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は今年7月のマリファナ合法化に向けた販売方法などの法整備の一部を発表した。
BC州政府公安大臣マイク・ファーンフォース氏は医療用ではない嗜好品としてのマリファナの販売について、州政府が運営する州営チェーン店と許可を取得した民営小売店と両方の販売方法を採用すると発表。その場合、販売するのはマリファナとマリファナ関連商品のみで、食料品やタバコ、宝くじなど他の商品と一緒に販売することはできないとしている。ただし販売店舗数が確保できないような地方では例外も認める。
酒類販売店での販売はしないが、マリファナ販売の州営店は州のLiquor Distribution Branch(LDB)が新たに専用の店舗を展開する。またオンライン販売も開始する。
州政府が許可する店舗数については、現在のところ制限を設ける予定はないという。今年の夏には1号店をオープンしたい意向を示した。
許可証取得の申請受け付けはオンラインで今春の後半に開始する予定。現在、違法で販売している店舗についても、申請拒否はしないとしている。ただし、組織犯罪グループが関係している場合は申請を受け付けない。
また、店舗数や開店場所などについては各市町村政府でも独自の判断をすることができる。開店時間は午前9時から午後11時までの間と定めている。
BC州では使用年齢を19歳と設定している。これはタバコやお酒と同じ。また一人が所持できる量は30グラムまで。19歳未満の未成年は販売店への入店も禁じられている。
ファーンウォース氏は「最大の目的は、子供たちの手にマリファナが渡らないこと。健康への影響や安全性などの周知をこれから徹底し、犯罪者からマリファナを引き離すことが重要」と語った。
BC州が発表した規則のまとめ
- 使用年齢を19歳。19歳未満の未成年は販売店への入店も禁止。
- 一人が所持できる量は30グラムまで。
- 州政府が運営する州営チェーン店と許可を取得した民営小売店と両方の販売方法を採用する。
- 食料品やタバコ、宝くじなど他の商品と一緒に販売することはできない。
- マリファナ販売の州営店は州のLiquor Distribution Branch(LDB)が新たに専用の店舗を展開する。
- オンライン販売も行う。
- 州政府が許可する店舗数については、現在のところ制限を設ける予定はない。
- 開店時間は午前9時から午後11時まで。
- 自動車内でのマリファナ使用の禁止。マリファナによる影響で運転に支障をきたしている状態で捕まった場合は90日間の免停処分が科される。
- 大人に限り一世帯でマリファナ4鉢まで栽培できる。その場合、外から見える場所での栽培は禁止する。アパートやマンションの場合は管理会社や物件所有者が栽培禁止などの措置を取ることができる。
- タバコの禁煙場所以外にも、公園、海岸、遊び場、その他、子供がよく訪れる場所でのマリファナの使用を禁止する。
カナダ連邦政府、7月1日のマリファナ(大麻)合法化を目指して
連邦自由党政権は今年7月1日を目標にマリファナを国レベルで合法化する政策を進めている。
マリファナの合法化は、自由党の選挙公約でもあり、子供たちの手へ渡らないようにすること、合法化することで犯罪者の資金源となることを食い止めることなどを理由にあげている。
もし実現すれば先進7カ国(G7)では初めて。世界でもウルグアイに次いで2番目となる。
連邦政府は合法化に向けての法整備を進めているが、許可証発行や販売方法などは州政府にほぼ一任している。
販売方法の詳細発表は今回のBC州が全国で最後となる。BC州最大都市バンクーバーではすでにマリファナが多く出回っている。現在でもダウンタウンのど真ん中で違法に堂々と販売されている。
バンクーバーではすでにマリファナへの対応や適応力があるとされているが、合法化以降どう変化するのか。多少の混乱が予想されている。
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