トロント・アーゴノッツがCFLグレイ杯優勝!

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首都オタワで開催されたカナダのアメフトリーグCFL(カナディアン・フットボール・リーグ)の王者決定戦「グレイカップ」。大方の予想をくつ返し、優勝杯はトロント・アーゴノッツの手によって高々と掲げられた。

この日は試合開始前から雪が降る最悪のコンディション。それでも今季レギュラーシーズン絶好調だったカルガリー・スタンピーダーズは序盤から確実にタッチダウンを決め、試合を常にリードした。

同点に追いつかれることはあっても、一度もリードされることはなかった。しかし、試合終了間際、残り53秒。アーゴノッツのフィールドゴールが決まりこの試合で初めて逆転を許すと、残り20秒にタッチダウンを狙ったパスがインターセプトされ負けが決まった。

昨年も優勝目前で延長戦の末カップを逃したスタンピーダーズ。2連続の悲劇的敗戦に優勝したアーゴノッツよりも負けたスタンピーダーズが目立った試合だった。

11月26日オタワ(36,154)
カルガリー・スタンピーダーズ 27-24 トロント・アーゴノッツ

 

スタンピーダーズの悲劇

こんなことがあるのだろうか。昨季のスタンピーダーズはとにかく強かった。レギュラーシーズンを15勝2敗1分、勝ち点31と圧倒的な記録で西地区優勝。グレイカップでも優勝間違いないと言われていた。

相手は8勝9敗1分、勝ち点17でレギュラーシーズンを終えたオタワ・レッドブラックス。力の差は歴然と思われていた。しかし…。終わってみれば、延長にもつれ込んだ試合は33‐39でレッドブラックスの優勝だった。

そしてリベンジに燃える今季のスタンピーダーズ。レギュラーシーズン13勝4敗1分、勝ち点27と、やはり圧倒的な強さで西地区優勝を果たし、今年こそグレイカップ優勝と意気込んだ。当然だろう。2年連続敗退はあり得ない。昨季も、今季も、レギュラーシーズンは西高東低。常に西地区が東地区チームより成績がいい状態が続いていた。

今季のアーゴノッツは9勝9敗、勝ち点18。西地区4位チームよりも少ない数字だ。しかし…。スポーツに絶対はあり得ない。カナダ建国150周年に首都オタワで行われた105回記念大会の今季も気圧の低い東から台風並みの強風が巻き起こりグレイカップをさらっていった。