バンクーバーで香港支持派と中国支持派が対峙

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香港でデモが今月に入り香港国際空港が閉鎖されるほどの規模となった中、バンクーバーでも香港支持派と中国支持派が対峙した。

ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーには中国系移民が多い。1997年に香港がイギリスから中国に返還されたのを機に香港からの移民が急増。現在カナダには約50万人の香港出身移民がいると言われている。中国以外では最も香港系移民が多い。一方で香港には約30万人のカナダ人が在住している。そのため、香港の動きはカナダでも常に高い関心を持って見られている。

そんな中、バンクーバー市で香港を支持するグループによるデモが17日、同市ブロードウェイとキャンビー通りの交差点にあるスカイトレインのブロードウェイ駅で行われた。そこに中国を支持するとみられるグループが対抗するように集まり、それぞれに香港旗や中国国旗、カナダ国旗を持ち、両派が声を上げて主張を叫んだ。

香港支持派は、香港は一つの中国2つの制度の下で特区として自治権を有し自由を有している、現在の香港政府は中国に寄り過ぎで中国政府は香港から自治権と自由を奪おうとしているとの危機感を抱いていると語り、香港でのデモグループの主張を支持している。

デモを呼びかけたチェン氏はCBCのインタビューに答え、香港で一体に何が起こっているのか世界に知ってほしいと語った。デモを呼びかけたSNSには脅迫的なコメントがあったため、警察に届けたと言う。

一方で中国政府支持派には、中国国旗をつけたフェラーリなどの高級車を横付けにして支持を訴えていたと一部メディアが伝えた。

翌日には同市在バンクーバー中国領事館前で両派のデモが繰り広げられた。両日ともにバンクーバー市警が出動、大きな衝突はなかったとしている。

カナダの自由を謳歌しながら中国政府を支持?!

香港支持派と中国支持派が衝突した中で、香港支持派は「あなたたちだってカナダで自由を楽しんでいるでしょう?」と呼び掛けた。

中国を支持している人々も手には中国国旗とカナダ国旗を手にしている人が多かった。

香港では中国共産党政府による介入を危惧して若者がデモを起こしているのに、カナダで自由を謳歌している人が中国を支持するのはおかしいとの問いかけだった。