会場は大入り満員だった。カナダ対アメリカの一戦。たとえそれが親善試合であっても盛り上がる。この日はホーム&アウェイの第1戦。BCプレースは熱狂に包まれた。
会場となったブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市BCプレース。平日に行われる親善試合にもかかわらず28,017人が大歓声を送った。
先制したのはアメリカ。31分にFWアレックス・モーガンが決め1‐0。そのまま前半を終えた。カナダのゴールは後半に入って間もない57分。FWディーン・ローズに代わって32分から途中出場したFWアドリアナ・リオンが混戦の中を押し込みゴール。同点に追いついた。
このゴールが決まる前にはFWジェニン・ベッキーのシュートがGKに阻まれ、DFレベッカ・クインのシュートはバーに当たり跳ね返され、焦らされての3度目のシュートがネットに吸い込まれた瞬間に真っ赤に染まった会場が沸騰した。
カナダはその後も何度かゴールチャンスがあったが好セーブやポストに阻まれ、追加点を奪えなかった。
試合後カナダのジョン・ハードマン監督は選手の成長に手応えを感じていた。若い選手の活躍に目を細める。監督と主に記者会見に臨んだMFジェシー・フレミングは19歳ながら堂々とした貫禄。すっかりベテランのようなプレーだがと記者に質問されると少しはにかんでティーンエージャーらしさものぞかせた。
若返りを図っている両チーム。アメリカのジル・エリス監督は、この両チームの対戦はどんな状況だろうとライバル心が現れる好ゲームとなると引き分けを評価した。
両チームとも2019年W杯フランス大会に向け、来年から予選も始まる。若返りによるチーム作りは急務となっている。
試合結果
カナダ 1‐1 アメリカ
追記
12日にアメリカのカリフォルニア州サンノゼで行われた第2戦は1‐3でアメリカが勝利した。