FIFAワールドカップ2026年大会が北米3カ国共同開催に決定した。13日、ロシアW杯開幕前日に同地で第68回総会が行われ、投票の結果134対65の大差でアメリカ・メキシコ・カナダのユナイテッド2026招致委員会がモロッコを圧勝した。
北米では唯一初開催のカナダ、自国開催出場枠は…
アメリカでは1994年に続いて2度目、メキシコでは1970年、1986年に開催され、これが3度目となるW杯北米開催も、カナダでは初となる。
昨年までカナダ女子代表チームを率い、今年から男子代表監督となったジョン・ハードマン氏は、この日トロントのBMOフィールドで記者団の質問に答え、「カナダにフットボールクリスマスが遂に来た」と満面の笑みで語った。
それほどまでにカナダサッカー界では待ちに待った男子W杯開催。これでカナダのサッカー界が変わるのではとの期待が大きい。
開催国となれば、これまでなら自動的に自国開催枠で出場することができた。しかし今回は3カ国開催のため、3カ国に自国開催枠が与えられるかまだ決まっていない。
カナダ男子がW杯に出場したのは1986年のメキシコ大会。そしてこれが唯一のW杯出場。その後カナダ男子は低迷している。開催国枠で確実に出場できれば、カナダサッカー界が盛り上がることは間違いない。
8年後、カナダ代表は自力出場を狙う
ハードマン氏は、カナダ開催が決まったことで、カナダ人選手たちに自国でW杯に出場できる機会が生まれるという希望を持てることが何よりもの贈り物だと未来のカナダ代表に奮起を促した。
前回共同開催が行われたのは2002年日本・韓国の2カ国共同開催。この時は2カ国とも開催国枠で出場した。ただ両国とも自力出場できる力を持っていた。
カナダの場合、現時点で自力出場できる力があるかと言えば、かなり厳しい。ただカナダにとって幸運なのは2026年大会から出場国が48カ国となることだ。関係者は自国開催枠が取れるのではと期待している。
しかしハードマン氏は、自国開催枠を待つのではなく、自力で出場できる力をつけて臨めるようにしていきたいと意気込んでいる。2026年を待たずに2022年の出場を目指してこれからチーム作りをしていくと語った。