横浜停泊クルーズ船カナダ人、21日に日本を出発予定

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カナダ外務省は横浜に停泊しているクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスにいるカナダ人について21日にチャーター機で日本から出国する予定と発表した。

外務省の発表によると乗船のカナダ人は256人で、43人がすでに新型コロナウイルス感染に陽性反応が出ていると発表している。

感染が確認された乗客はチャーター機では帰国できず日本で治療を受ける。

21日に日本を出発したチャーター機はオンタリオ州に向かい、乗客はそこで14日間隔離される。

日本時間の19日にはすでにクルーズ船での隔離日数が14日目となる。しかしパティ・ハイデュ保健相は、チャーター機での帰国にかかわらずダイヤモンド・プリンセスに乗船していた帰国者全員にカナダで14日間の隔離することを義務付けると18日に発表した。

個人で帰国した場合は自らの責任で14日間隔離を実施しなければならないとし、「できるだけチャーター機で帰国することを勧める」と語った。

バンクーバー空港では引き続き渡航者に注意喚起

もう一つのクルーズ船ウエステルダムから下船した80代のアメリカ人女性が陽性だったことを受け、カナダ政府はカナダ人の乗船者を探すためにクルーズ会社と協力していくと語った。

ウエステルダムは感染者がいる可能性を理由に日本をはじめアジア各国で入港を拒否され、今月13日にカンボジアが受け入れを表明した。乗客の多くはすでに下船している。

乗船していたカナダ人の中にはすでにバンクーバーに到着している人もいるという。

17日にブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで記者会見したハイデュ保健相は空港での水際対策への強化を聞かれ、改めて「アメリカのような対策を取る予定はない。国境を完全封鎖することが感染拡大を防ぐ最善の方法とは考えていない」と入国拒否はしない考えを示した。

これまでは中国へ渡航歴のある入国者に対して風邪のような症状がある場合は、申告するよう呼びかけていたが、この日の記者会見では新型ウイルス感染者が世界中に広がっていることから「海外渡航者全員が風邪のような症状が出た場合は、自身を隔離し、速やかに担当保健機関に報告してもらいたい」と語った。

ハイデュ保健相は記者会見のあとバンクーバー空港に向かった。

カナダでは現在、オンタリオ州で3人、ブリティッシュ・コロンビア州で5人の感染が確認されている。

中国湖北省武漢からチャーター機で帰国したカナダ人の中に感染者が出たという発表はされていない。