カナダポスト労働組合ストライキ収束か? カナダ政府が動議を提案

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カナダポスト労働組合によるストライキが1カ月となった今日、連邦政府がようやく収束に向け動き出した。

連邦政府パトリシア・ハイデュ雇用・労働力開発・労働大臣は22日朝、職場復帰の動議を国会に提出。現在も審議が続いている。

通常なら数週間かかる審議を短縮する動議も発案され、早ければ1日で可決、上院へと送られる。

今週中のストライキ解除も見えてきた。ハイデュ大臣は、明日から始まるブラック・フライデーやクリスマス商戦に向け、カナダ最大の郵便システムが稼働することは重要と国会で説明した。

カナダ連邦政府は20日夜には動議発動の48時間前通知を国会に提出していた。

 

 

開始から1カ月、全国各地で今日もストライキ継続

 

国会ではストライキ解除に向けた動議が発案されたが、ストライキは全国各地で続いている。

この日はオンタリオ州でのストライキ実施都市が広がったほか、アルバータ州カルガリー市、ブリティッシュ・コロンビア州カムループ市でも引き続き実施されている。

 

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カナダポストツイッター @canadapostcorp

 

特別調停役を任命し合意によるストライキ解決も継続

 

連邦政府パトリシア・ハイデュ雇用・労働力開発・労働大臣は、21日、カナダポストと労働組合(CUPW)の話し合いによる解決で数日のうちに合意に達しなければ、職場復帰の動議を国会に提出すると示唆していた。

21日には連邦政府が特別調停役を任命、ストライキ解除に向けまずは話し合いで解決に努力するよう促した。

カナダポスト側はこれまでに、1月31日までのストライキ一時停止提案や新労働条件提示などを実施してきたが、組合側が全て拒否している。

CUPWはカナダポスト側が交渉の席に着かない限り合意に達しないと主張している。

ジャスティン・トルドー首相も長引くストライキについて懸念を示している。先週記者に質問された首相は、「もちろんクリスマスが近づき、クリスマス商戦も活気づく中で(ストライキについて)考えない訳がない、解決する必要がある」と語っている。

職場復帰の動議が可決されれば、2011年当時の保守党政権がカナダポストの施設封鎖に対して発動して以来となる。

 

カナダポスト、配達の遅れは見当がつかない

 

カナダポストは19日、ストライキによる配達の遅れがどれくらいになるのか見当もつかないと発表した。

配達の遅れは、今後数週間は続くとみられ、クリスマスシーズンを越え2019年1月までかかるだろうと予測している。

交代制のストライキのため実施中も集配は行われているが、トロントやバンクーバーにある集配のハブセンターでの度重なるストライキ実施で、すでに未配達の郵便物が山積みになっているという。

CBCはカナダポストの話として、全国で未配達の郵便物はすでに大型トラック500台分を越えていると伝えている。

カナダポストは、これに今週末からのブラックフライデー・サイバーマンデーで未配達郵便物はさらに増加すると予測している。

最も遅れが生じると予測されている地域はオンタリオ州南部と南西部。グレータートロントエリア、ハミルトン・キッチナー・ロンドンエリア、バリー・サドベリーエリアで、ポスタルコードが、L、M、N、Pで始まる地域から配送される郵便物と、ポスタルコードがLとMから始まるトロント地域への配達が大きく遅れると予測している。

カナダポストはすでに、アメリカ、日本を含む、海外192カ国にカナダへの郵便物の郵送を一時停止するよう要請している。

詳細は、カナダポストHPの最新情報を参照

 

ビジネス界がトルドー首相にストライキ終結に向けた対応を要求

 

20日、The Canadian Federation of Independent Business(CFIB)がカナダ政府にストライキ終結に向けた対応を取るよう要求する声明文を発表した。

中小企業で構成される会員の3分の2に及ぶ企業がカナダポスト組合ストライキによる影響を受けているという。

また19日にはInformation Technology Association of Canadaもトルドー首相宛ての声明文を発表。多くのEコマースビジネス会員を持つITACもまたオンラインビジネスでの中小企業の影響が大きいと早急な対応を求めている。

ネットオークション最大手のeBayカナダやカナダ小売店協議会も18日までにトルドー首相に早急な対応を求める声明文を発表している。

 

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